補助金でEC・オンライン販売を始める方法|対象経費・売上予測・運用体制

まず知っておきたいこと

補助金でECサイトを作っても、商品が売れ、利益が残る仕組みがなければ成果にはつながりません。

申請前に、販売商品、顧客、自社EC・モール等の販売方法、集客、商品ページ、決済、在庫、梱包・発送、問い合わせ、返品、再購入までを設計します。さらに、アクセス数・購入率・客単価だけでなく、商品原価、送料、決済・モール手数料、広告費、運用人件費を含めて採算を確認し、対象経費・見積書・実績報告と一致させることが重要です。

PRODUCT 売れる商品を選ぶ

価格、粗利益、送料、在庫、説明のしやすさからオンライン販売との相性を確認します。

CUSTOMER FLOW 集客から再購入まで設計

検索・SNS・広告から購入、発送、レビュー、リピートまでつなげます。

PROFIT 売上より粗利益を確認

原価、送料、手数料、広告費、返品を差し引き、自己負担を回収できるか判断します。

補助金でECサイト・オンライン販売を始められるか

補助金を活用して、ECサイトの構築、商品ページ制作、オンライン販売の販路開拓を検討できる場合があります。

ただし、EC関連費用であればすべて対象になるわけではありません。対象者、制度目的、経費区分、利用期間、契約時期、補助上限等は制度ごとに異なります。

制度を選ぶ前に確認すること
  • ECサイト・商品ページ制作費が対象となるか
  • 自社EC、モール出店、予約販売等のどの方式が対象か
  • 商品撮影、原稿、動画、LP制作を含められるか
  • 広告費・SNS関連費用の対象範囲
  • カート・決済・受注管理等のシステム費用
  • 月額利用料・保守費・販売手数料の扱い
  • パソコン・スマートフォン等の汎用品の扱い
  • 対象となる契約・利用期間
  • 交付決定前の契約・発注が認められるか
  • 実績報告で必要となる成果物・支払資料
特定の補助金名を先に決めない

ECを始めたいという目的だけで制度を選ばず、販路開拓、新商品、IT導入など、事業目的と経費に合う制度を比較します。

ECサイトを作ること自体を目的にしない

弱い計画 改善した計画
ECサイトを作って販売を始める 店舗商圏外の〇〇顧客へ主力商品を販売し、SNS・既存顧客から購入へ誘導する
商品をオンライン掲載する 用途、価格、比較、レビュー、送料、購入方法を掲載して購入障壁を減らす
SNSで集客する 対象顧客が利用する媒体で商品利用例を発信し、商品ページ・LINE登録へ誘導する
県外へ売る 対象地域、顧客属性、配送条件、広告方法、販売数量を具体化する
売上を増加させる アクセス、購入率、客単価、リピート率、粗利益へ分解する
申請書では「誰に、何を、なぜオンラインで売るか」を示す

オンライン販売によって顧客の購入方法・販売地域・商品選択がどう変わり、自社の売上・利益へどうつながるかを説明します。

EC・オンライン販売の基本設計

01 商品

何を販売するか

既存商品、新商品、サービス、予約、定期購入等を決めます。

02 顧客

誰に販売するか

既存顧客、県外顧客、法人、個人、特定用途等へ絞ります。

03 方法

どこで販売するか

自社EC、モール、SNS、BtoB受注等を比較します。

04 集客

どう集客するか

検索、広告、SNS、LINE、店舗、既存顧客を組み合わせます。

05 運用

誰が販売を続けるか

商品登録、在庫、受注、発送、問い合わせ、改善を担当します。

06 採算

利益が残るか

原価、送料、手数料、広告費、返品、人件費を確認します。

補助金でEC・オンライン販売を始める10段階

01
現在の販売実績を確認

商品別売上、顧客、単価、粗利益、既存販路を整理します。

02
販売商品を選ぶ

配送、在庫、説明、利益、リピートの観点から選定します。

03
顧客・商圏を決める

オンラインで新たに獲得する顧客を具体化します。

04
販売方法を比較する

自社EC、モール、SNS、法人受注等を費用と運用で比較します。

05
購入導線を設計する

集客、商品比較、カート、決済、発送、再購入をつなげます。

06
売上・利益を予測する

アクセス、購入率、客単価、原価、送料等へ分解します。

07
対象経費・見積書を確認

機能、ページ、撮影、設定、期間、数量を明確にします。

08
在庫・発送・返品を設計

販売後に継続運用できる業務と費用を確認します。

09
契約・制作・報告を管理

交付決定後に契約し、期間内に支払い・報告まで完了します。

10
公開後に改善する

アクセス、購入率、利益、リピートを継続して確認します。

オンライン販売に向く商品・サービスを選ぶ

確認項目 確認する内容
商品説明 写真・文章・動画で特徴、用途、違いを伝えられるか
価格 送料・手数料を含めても顧客が購入しやすい価格か
粗利益 広告、送料、梱包、返品を負担しても利益が残るか
配送 サイズ、重量、温度、破損、納期へ対応できるか
在庫 欠品・過剰在庫を防ぎ、必要数量を供給できるか
リピート 消耗、定期利用、関連商品等の再購入が見込めるか
返品・キャンセル 返品時の損失・再販売可否・顧客対応を想定したか
必要表示・許認可 商品・サービスに必要な表示、届出、販売条件を確認したか
商品選定の考え方

店頭では売れていても、単価1,000円の商品を個別発送すると、原価・送料・梱包・決済手数料で利益が残らない場合があります。セット販売、最低購入額、まとめ配送等も検討します。

ECで増やす顧客・商圏を具体化する

顧客設定で確認すること
  • 既存顧客のオンライン購入を増やすのか
  • 店舗へ来られない県外顧客を獲得するのか
  • 個人向け・法人向けのどちらか
  • どの用途・悩み・時期に購入するか
  • 検索、SNS、モール等のどこで商品を探すか
  • 購入時に重視する価格・品質・納期・安心
  • 競合・代替品と比較される点
  • 購入を妨げる送料、返品、納期、決済等の障壁
顧客設定の改善例

広すぎる例:全国の顧客へ商品を販売する。

具体例:奈良県外に住み、店舗で購入経験のある40~60代の既存顧客と、その紹介先へギフト用セットを販売する。LINEと同梱チラシから自社ECへ誘導する。

自社EC・モール・SNS・法人向け販売を比較する

販売方法 主な強み 主な負担・注意点
自社EC ブランド、商品説明、顧客情報、リピート施策 自社で集客・更新・保守が必要
モール モール内検索、既存利用者、決済・レビュー 出店・販売手数料、価格競争、規約対応
SNS連動 写真・動画、ファン化、商品利用例の発信 継続投稿、広告運用、投稿から購入への導線
法人向けEC・受注 見積り、ロット、継続取引、受発注効率化 取引条件、請求、在庫、個別価格への対応

自社ECが向いているケース

自社ECを検討しやすい条件
  • 商品ストーリー・ブランドを詳しく伝えたい
  • 既存顧客・SNS等の集客経路がある
  • 複数商品・セット・定期販売を行いたい
  • 顧客情報を活用して再購入へつなげたい
  • 自社で商品更新・問い合わせ対応を続けられる
  • 広告・検索対策へ継続的に取り組める
自社ECには自動的な集客力はありません

制作費だけでなく、検索、広告、SNS、LINE、店舗等からアクセスを集める計画と継続費用が必要です。

モール出店が向いているケース

モールを検討しやすい条件
  • すでに検索需要がある商品を販売する
  • 価格、配送、レビューで比較されても競争できる
  • モールの広告・キャンペーンを活用できる
  • 受注量増加に対応できる在庫・発送体制がある
  • 販売手数料を差し引いても粗利益が残る
  • モール規約・商品登録・顧客対応へ対応できる
集客力と引き換えに手数料・比較競争がある

売上だけでなく、出店料、販売手数料、広告費、ポイント負担、物流費を商品別に確認します。

SNS連動型が向いているケース

商品特性 写真、動画、使用場面、変化、作り手を見せやすい
顧客 利用するSNSと関心テーマが明確である
発信 継続投稿・コメント・問い合わせへ対応できる
導線 投稿・広告から商品ページ・LINE・カートへ進める
測定 表示、プロフィール、リンク、購入を追跡できる
フォロワー数だけを成果にしない

商品ページへの流入、購入率、顧客獲得単価、リピートまで確認し、売上・利益へつながっているか判断します。

法人向けEC・オンライン受注を検討する場合

機能・条件 確認する内容
商品・ロット 最小数量、ケース単位、在庫、納期
価格 取引先別価格、卸価格、見積り、数量割引
注文 Web注文、見積依頼、再注文、承認フロー
決済・請求 前払い、カード、請求書、掛取引
顧客管理 法人情報、担当者、購入履歴、契約条件
営業 展示会、紹介、検索、営業資料からの導線

集客から再購入までの購入導線を作る

01
認知・流入

検索、SNS、広告、LINE、店舗、モールから商品を知ってもらいます。

02
商品比較

写真、用途、仕様、価格、送料、納期、レビューを示します。

03
カート・決済

購入数量、配送先、決済方法を分かりやすくします。

04
受注・発送

在庫を確認し、梱包・発送・連絡を正確に行います。

05
到着・顧客対応

配送状況、破損、問い合わせ、返品へ対応します。

06
再購入・紹介

同梱物、メール、LINE、レビュー、関連商品へつなげます。

補助金で検討するEC関連費用

経費の例 申請前の確認事項
ECサイト制作 商品ページ、カート、決済、問い合わせ等の必要機能
商品ページ・LP 対象商品、ページ数、構成、購入導線
商品撮影・動画 販売ページで使う成果物と対象商品
デザイン・原稿 商品説明、比較、ブランド、必要表示の範囲
広告 媒体、対象顧客、期間、予算、遷移先、効果測定
モール初期設定 出店・商品登録費用と月額・販売手数料の区分
受注・在庫管理 EC販売に必要な機能、既存システムとの関係
導入・操作支援 初期設定、商品登録、研修、マニュアルの範囲
月額・保守 対象期間、対象外となる通常経費との区分
汎用機器 パソコン・スマートフォン・プリンター等の対象可否
事業に必要でも対象外となる費用があります

商品仕入れ、在庫、送料、決済手数料、通常の販売費、月額費用等の扱いは制度によって異なります。契約・支払い前に最新資料で確認します。

経費判断の基本は、補助金の対象経費とは?で確認できます。

EC制作・オンライン販売の見積書

見積書に記載したい内訳
  • 要件定義・サイト設計
  • デザイン制作
  • 商品・カテゴリページ数
  • カート・決済機能
  • 会員・定期購入・クーポン等の機能
  • 送料・税・在庫・注文通知の設定
  • 問い合わせ・返品受付の機能
  • スマートフォン対応
  • 商品撮影・動画・原稿作成
  • 商品登録件数
  • 広告用LP・広告配信設定
  • 受注・在庫・会計等の連携
  • 操作説明・研修・マニュアル
  • 保守・月額利用料と対象期間
  • 税抜額・消費税・税込合計
見積書の改善例

不明確:ECサイト制作一式 150万円

確認しやすい形:基本設計、デザイン、商品ページ20点、カート・決済、送料設定、商品撮影20点、商品登録、操作研修を分けて記載する。

詳しくは、補助金申請の見積書|NG例・OK例をご確認ください。

ECの売上予測を作る

購入件数 アクセス数 × 購入率
売上 購入件数 × 客単価
継続売上 購入者 × 再購入率 × 単価
項目 標準予測例 根拠の例
月間アクセス 3,000件 既存サイト、広告、SNS、モール検索
購入率 1.5% 既存販売、テスト販売、同種ページ実績
購入件数 45件 3,000件 × 1.5%
平均客単価 4,000円 商品構成、セット、送料条件
月間売上 18万円 45件 × 4,000円
年間単純換算 216万円 立ち上がり・季節変動は別途反映
売上予測で追加する前提
  • 自社EC・モール・広告等の流入別アクセス
  • 商品別・端末別の購入率
  • 送料条件を含む平均客単価
  • 新規・既存顧客の割合
  • リピート率・購入頻度
  • 返品・キャンセル率
  • 在庫・発送能力の上限
  • 公開直後の立ち上がり期間
  • 繁忙期・閑散期・ギフト需要
公開初月から標準月の売上を計上しない

商品登録、広告学習、レビュー獲得、顧客認知に時間がかかるため、月別に段階的な予測を作ります。

詳しい数値計画は、売上予測の作り方|計算式・根拠・具体例で確認できます。

ECの粗利益・採算・投資回収を確認する

費用 確認する内容
商品原価 仕入・材料・製造・外注の費用
送料・梱包 資材、配送、冷蔵・大型等の追加費用
決済・モール手数料 売上に連動する手数料・ポイント等
広告費 検索、SNS、モール広告の顧客獲得費
運用費 月額、保守、商品更新、受注・問い合わせ人件費
返品・値引き 返送、再発送、破損、廃棄、クーポン等
1件4,000円の商品を販売する例

売上:4,000円

商品原価:1,400円

送料・梱包:900円

決済・モール手数料:400円

広告費:500円

1件当たり利益:800円

1件当たり利益 売上 − 原価・変動費
損益分岐件数 固定費 ÷ 1件当たり利益
回収期間 自己負担 ÷ 月間利益改善
送料無料でも送料が消えるわけではありません

顧客への表示が送料無料でも、事業者は配送費を負担します。価格、最低購入額、セット販売、配送地域を含めて採算を確認します。

在庫・仕入れ・欠品を設計する

初期在庫 公開・広告開始時に必要な商品数量
発注点 販売速度と仕入・製造期間から追加発注の時期を設定
欠品対応 入荷予定、予約、代替品、広告停止等の対応
過剰在庫 保管、賞味・使用期限、季節商品、値下げリスク
在庫連携 店舗・自社EC・モール間の在庫更新方法
棚卸し 実在庫とシステム在庫を定期的に確認する方法
EC売上が増えるほど運転資金が必要になる場合があります

商品を先に仕入れ、売上入金が後になる場合は、在庫・広告・送料を支払う資金を別に準備します。

梱包・発送・配送条件を決める

発送前に確認すること
  • 商品サイズ・重量・温度帯
  • 破損・水濡れ・変形を防ぐ梱包
  • 配送地域・離島・海外の取扱い
  • 送料・送料無料条件・複数購入時の計算
  • 発送日・注文締切・休業日
  • 送り状・納品書・同梱物の作成
  • 追跡番号の通知
  • 出荷件数増加時の人員・作業場所
  • 誤配送・破損・未着時の対応
発送能力の上限

担当者1名が1件10分で梱包し、1日3時間対応する場合、単純計算では1日18件が上限です。広告で月500件売る計画なら、人員・外注・物流委託を検討します。

決済・キャンセル・返品対応を設計する

項目 確認する内容
決済方法 カード、振込、代金引換、後払い等の利用者・手数料
入金時期 決済事業者・モールから入金される日
キャンセル 発送前後、予約商品、受注生産品の条件
返品・交換 顧客都合、不良品、破損、誤配送の対応
返金 返金方法、決済手数料、送料の負担
不正利用 高額注文、異常注文、チャージバック等への対応

必要表示・個人情報・セキュリティを確認する

オンライン販売では、販売者、商品、価格、送料、支払い、引渡し、返品条件等を顧客が確認できるようにします。商品・業種によって必要な表示や許認可が異なるため、販売前に個別確認が必要です。

公開前に確認する項目
  • 販売事業者・連絡先等の必要表示
  • 商品価格・消費税・送料・追加費用
  • 支払方法・支払時期・商品の引渡時期
  • 返品・交換・キャンセル条件
  • 商品に必要な成分・原材料・注意事項等の表示
  • 利用規約・プライバシーポリシー
  • 個人情報を扱う担当者・保存方法
  • 管理画面のID・権限・多要素認証
  • バックアップ・障害・不正アクセス時の対応
テンプレートを貼るだけで終わらせない

実際の商品、決済、配送、返品、問い合わせ方法と表示内容を一致させます。法令・業界ルールが関係する商品は専門家・所管窓口へ確認してください。

公開後の運用体制を決める

業務 主な担当内容
商品管理 登録、価格、説明、写真、在庫、販売停止
受注管理 注文確認、決済、重複・不正注文、顧客連絡
発送 ピッキング、梱包、送り状、出荷、追跡通知
顧客対応 商品質問、納期、キャンセル、返品、クレーム
集客 検索、広告、SNS、LINE、メール、キャンペーン
分析 アクセス、購入率、売上、利益、在庫、リピート
管理 アカウント、規約、保守、障害、業者対応
サイト運用を制作会社へ任せる範囲を明確にする

商品・価格・在庫・顧客対応は事業者側の判断が必要です。更新・広告・保守等を委託する場合も、責任者と確認方法を決めます。

補助金申請からEC公開までのスケジュール

時期 実施内容
申請前 商品・顧客・販売方法・集客・採算・制度・見積りを確認
交付決定後 契約・発注、要件定義、商品情報・撮影準備
制作期間 デザイン、商品ページ、カート、決済、送料、表示設定
テスト スマホ、注文、決済、メール、在庫、送料、返品導線を確認
公開・集客 SNS、広告、LINE、店舗等から顧客を誘導
補助事業完了 納品・支払い・実績報告資料をそろえる
公開後 アクセス、購入率、利益、在庫、リピートを改善
公開だけでなく支払い・実績報告まで期間内に完了する

商品撮影、原稿、決済審査、モール審査、商品登録に時間がかかる場合があります。見積段階で納期を確認します。

交付決定前の契約・制作開始に注意する

多くの補助金では、交付決定前に契約・発注・制作開始・支払いをすると、その経費が対象外となる可能性があります。

01 発注

制作会社へ正式依頼

メール・チャットでも、内容によっては発注と見られる可能性があります。

02 契約

契約書・申込書を締結

ECサービス・モール・広告等の申込みにも注意します。

03 開始

デザイン・商品登録を開始

無償作業でも契約・発注との関係を確認します。

04 支払

前金・初期費用を支払う

少額・カード登録でも支出時期を確認します。

詳しくは、交付決定前の契約・発注をご確認ください。

EC・オンライン販売の実績報告で残す資料

資料区分 資料の例
見積・選定 見積書、相見積書、仕様・機能資料、比較資料
契約・発注 契約書、申込書、注文書、発注メール
納品・成果物 公開URL、商品ページ、カート、決済、設定画面
広告・販促 LP、広告画面、配信レポート、SNS投稿等
請求・支払い 請求書、領収書、振込記録、カード明細
作業・研修 制作完了報告、商品登録一覧、研修資料、マニュアル
写真・画面 公開前後、管理画面、スマホ表示、購入画面の記録
サイト画面だけでは支払い・契約内容を証明できません

成果物に加え、契約、請求、支払い、納品、対象期間を確認できる資料を保存します。

実績報告は、補助金の実績報告で失敗するとどうなる?で整理しています。

公開後に確認するECのKPI

段階 主なKPI
集客 アクセス、広告クリック、SNS・検索・既存顧客別流入
閲覧 商品ページ閲覧、離脱、検索、レビュー、カート追加
購入 購入率、注文数、客単価、カゴ落ち、決済失敗
採算 粗利益、広告獲得単価、送料、手数料、返品
運用 発送時間、在庫差異、欠品、問い合わせ、誤配送
継続 リピート率、購入頻度、定期購入、レビュー、紹介
売上だけでは改善箇所が分かりません

アクセスが少ない、商品ページで離脱する、カートで止まる、購入後に利益が残らないなど、段階ごとに確認します。

効果測定は、補助金活用後の成果検証で詳しく整理しています。

ECの売上・利益が計画を下回る場合

状態 優先して確認する内容
アクセスが少ない 検索需要、広告、SNS、既存顧客案内、モール内表示
商品ページで離脱 写真、説明、価格、送料、納期、レビュー、比較
カート追加後に購入しない 送料、決済、会員登録、入力項目、エラー、返品条件
売上はあるが利益が少ない 原価、送料、手数料、広告費、値引き、返品
リピートしない 商品満足、同梱物、メール、LINE、購入周期
運用が回らない 在庫連携、発送能力、担当者、外注、システム連携
01
弱い段階を特定

集客、閲覧、購入、採算、運用、リピートへ分けます。

02
原因の仮説を立てる

顧客、商品、価格、送料、導線、広告、運用を確認します。

03
一項目を変更する

商品写真、説明、送料条件、広告対象等を一つずつ改善します。

04
同じKPIで再測定

変更前後の購入率・利益等を比較します。

補助金を使ったEC・オンライン販売で失敗しやすい10例

NG 01 制作

サイト制作が目的

顧客、商品、集客、購入導線がありません。

NG 02 商品

販売商品が曖昧

商品数・価格・在庫・利益を計算できません。

NG 03 顧客

全国の顧客を狙う

顧客像と集客媒体が具体化されていません。

NG 04 流入

公開後の集客がない

検索、広告、SNS、既存顧客からアクセスが入りません。

NG 05 予測

売上予測が願望

アクセス、購入率、客単価の根拠がありません。

NG 06 利益

送料・手数料を見ない

売れても粗利益が残らない可能性があります。

NG 07 在庫

在庫・発送能力が不足

欠品、出荷遅延、誤配送につながります。

NG 08 運用

公開後の担当者がいない

商品更新、受注、問い合わせ、改善が止まります。

NG 09 見積

見積書が一式表記

機能・数量・期間・対象経費を確認できません。

NG 10 契約

交付決定前に制作開始

制作費・広告費等が対象外となる可能性があります。

EC・オンライン販売計画を見直す順番

01
商品・粗利益

販売商品、価格、原価、送料、手数料を確認します。

02
顧客・販売方法

顧客像と自社EC・モール等の相性を確認します。

03
集客・購入導線

認知、商品比較、決済、再購入をつなげます。

04
在庫・発送・顧客対応

販売後の業務能力と費用を確認します。

05
対象経費・見積書

必要機能、ページ、数量、期間を確認します。

06
契約・実績報告

交付決定後の契約と証拠資料を確認します。

07
KPI・改善

購入率・利益・リピートを継続して測定します。

ECサイト制作費・広告費・売上予測をどう整理すればよいか迷う方へ

販売商品、顧客、販売方法、対象経費、見積書、売上・利益予測、在庫・発送、実績報告を確認し、申請前に必要な内容を整理します。

補助金でEC・オンライン販売を始める前のチェックリスト

申請・契約前に一つずつ確認
  • 現在の商品別売上・顧客・粗利益を確認した
  • オンラインで販売する商品を決めた
  • 商品原価・価格・送料・手数料を計算した
  • 商品がオンライン販売・配送に向いている
  • 増やす顧客・商圏を具体化した
  • 顧客の検索・SNS・購入行動を確認した
  • 自社EC・モール・SNS等を比較した
  • 販売方法を選んだ理由を説明できる
  • 検索・広告・SNS・既存顧客等の集客方法がある
  • 商品比較から再購入までの導線を設計した
  • アクセス・購入率・客単価で売上予測を作った
  • 立ち上がり・季節変動を月別に反映した
  • 広告費・送料・手数料・返品を利益へ反映した
  • 自己負担と投資回収期間を確認した
  • 在庫・仕入れ・欠品時の対応を決めた
  • 梱包・発送能力と担当者を確認した
  • 決済・入金・返品・返金条件を決めた
  • 必要表示・許認可・個人情報管理を確認した
  • 商品登録・受注・発送・顧客対応の担当者を決めた
  • 利用する補助金と対象経費を確認した
  • 見積書に機能・ページ・数量・期間の内訳がある
  • 補助対象外費用と継続費用を分けた
  • 補助金入金前の支払資金を準備できる
  • 交付決定前に契約・発注・制作開始していない
  • 補助事業期間内に納品・支払いまで完了できる
  • 実績報告用の契約・支払・成果物資料を保存できる
  • 公開後にアクセス・購入率・利益を測定できる
  • 成果未達時の改善方法を決めた

補助金によるEC・オンライン販売で確認しておきたい点

補助金でECサイト制作費は対象になるか

制度によります。販路開拓に必要なECサイト・商品ページ等を検討できる場合がありますが、対象経費、利用期間、契約時期を最新資料で確認します。

自社ECとモールはどちらがよいか

ブランド・顧客情報・リピートを重視する場合は自社EC、既存の検索・利用者を活用したい場合はモールが候補です。手数料、集客、運用負担を比較します。

商品撮影・広告費・モール費用も対象になるか

対象可否は制度・経費区分によります。補助事業との関係、対象期間、通常経費との区分を見積り段階で確認します。

ECの売上予測はどう作るか

アクセス数×購入率×平均客単価で計算し、広告・検索等の流入、立ち上がり期間、リピート率、在庫・発送能力を反映します。

売上が増えればEC事業は成功か

売上だけで判断しません。商品原価、送料、梱包、決済・モール手数料、広告費、返品、人件費を差し引いて利益を確認します。

採択後すぐ制作を始めてよいか

採択と交付決定は同じではありません。契約・発注・制作開始が可能となる時期を確認し、交付決定前の着手を避けます。

行政書士へECの補助金申請を相談できるか

販売商品、顧客、対象経費、見積書、売上予測、事業計画、申請書類の整理をご相談いただけます。EC制作・広告運用そのものを行うものではありません。

まとめ|ECサイトではなく、商品・顧客・利益・運用を設計する

補助金でEC・オンライン販売を始める場合は、サイト制作費を申請する前に、販売商品、顧客、販売方法、集客、購入導線、採算、運用を整理します。

  1. 現在の商品別売上・顧客・粗利益を確認する
  2. オンライン販売に向く商品を選ぶ
  3. 増やす顧客・商圏を具体化する
  4. 自社EC・モール・SNS・法人向けを比較する
  5. 集客から再購入までの導線を作る
  6. アクセス・購入率・単価で売上を予測する
  7. 原価・送料・手数料・広告費を引いて利益を確認する
  8. 在庫・仕入れ・梱包・発送能力を確認する
  9. 決済・返品・必要表示・情報管理を整える
  10. 対象経費と見積書の内訳を確認する
  11. 交付決定後に契約・制作を始める
  12. 実績報告に必要な資料を保存する
  13. 公開後に購入率・利益・リピートを改善する

ECサイトは販売の入口です。売上と利益を生み出すには、商品力、集客、購入しやすさ、正確な発送、顧客対応、継続的な改善が必要です。

補助金を活用したEC・オンライン販売を検討している方へ

行政書士だいとう事務所では、販売商品、顧客、対象経費、見積書、売上・利益予測、運用体制を確認し、ご希望の範囲に応じて補助金申請をサポートしています。

営業時間:平日 9:00〜18:00
メール・LINEは24時間受付。営業時間外は確認後、順次ご返信いたします。

この記事とあわせて読みたい解説

補助金申請を検討している方へ