融資審査に通らなかった場合の対応策|金融機関から否決されたときに考えること

 金融機関に融資を申し込むと、運転資金や設備資金に関わらず、必ず融資審査が行われます。ただし、融資審査の基準は一律ではありません。

  • 新規取引先に対する審査は比較的厳しい
  • 既存取引先で返済実績がある場合は比較的緩やか
  • 融資の目的や金額によっても審査基準は異なる

 結果として、思った通りに融資を受けられないことは珍しくありません。場合によっては、審査は通っても条件が厳しすぎて融資を断念する事業者もいます。ここでは、融資審査に通らなかったときにどう考え、行動すべきかを解説します。


審査が通らなかった理由が分かっている場合

 金融機関の担当者が理由を教えてくれることがあります。この場合は、改善策を検討することで再チャレンジが可能です。

例えば

  • 必要な許認可が取得できていなかった場合 → 許認可を取得する
  • 担保不足が原因の場合 → 代表者や親族所有の不動産を担保に提供する

 また、別の金融機関に申込むのも有効です。銀行ごとに融資スタンスや審査基準は異なるため、A銀行でダメでもB銀行で通る場合があります。

 ポイントは、担当者の指摘を「否定的に捉える」のではなく、改善のヒントとして活用することです。ダメな点を改善すれば、融資を受けられる可能性が高まります。


審査が通らなかった理由が分からない場合

 担当者から理由を教えてもらえないこともあります。理由を聞けないと不満や不安もあるでしょうが、場合によっては致命的な問題があった可能性もあります。

その場合の対策としては

  • 他の金融機関に申込む
    → すんなり融資が受けられる場合もあります。
  • 自社や案件の問題点を推測する
    → ①自社に問題がある場合、財務内容や経営状況の改善が必要
    → ②案件に問題がある場合、別案件で再度申込む

 金融機関は、理由を伝えられないこともあります。それは、理由を伝えることで金融機関や取引先に不利益が生じる場合があるためです。そのため、理由が分からなくても落ち着いて対応し、別の選択肢を検討することが重要です。


再チャレンジの際に意識すべきこと

  1. 改善できる点を見極める
    財務状況、担保状況、許認可の取得状況など、可能な改善策を洗い出す
  2. 別の金融機関にも相談する
    融資審査の厳しさや基準は金融機関ごとに異なる
  3. 案件の内容を見直す
    案件自体に融資が難しい理由がある場合は、条件や規模を変えて再申込する

 融資審査に通らなかった経験は、自社の経営や財務状況を客観的に見直す良い機会にもなります。改善策を講じて再チャレンジすることが、安定した資金繰りにつながります。


まとめ

  • 融資審査は金融機関や案件内容によって基準が異なる
  • 審査が通らない理由が分かる場合は、改善策を講じて再チャレンジ
  • 理由が分からない場合は、他の金融機関への申込や案件内容の見直しが有効
  • 融資審査の経験を活かし、経営や財務の改善につなげることが重要

 弊事務所では、融資申込や審査対策のアドバイスも行っております。審査に不安がある経営者は、早めにご相談ください。
 

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