融資審査で否決される理由とは?|落ちる原因と改善策を徹底解説
金融機関に融資を申し込んでも、融資を受けられないことはよくあります。金融機関の融資審査の結果であり文句は言えませんが、融資が否決となった原因を分析することも経営者の重要な役割です。
担当者に理由を尋ねることもできますが、多くの場合「総合的判断により」とだけ伝えられることがあります。
融資審査が否決となる主な理由は以下の通りです。逆に言えば、これらをクリアできていれば審査に通りやすくなります。
- 返済可能性が低いこと
- 財務内容が悪いこと
- 担保や保証人が不適格であること
- 融資申込人が法令などに違反していること
- 融資申込人や案件の関係者に反社会的勢力等が絡んでいること
返済可能性が低いこと
金融機関にとって、融資金が利息とともに返済されることは絶対条件です。融資申込人の案件内容と返済可能性は特に重点的に審査されます。
例えば
- 設備購入による毎月の利益で返済可能であること
- 売掛金の回収見込みに応じたつなぎ資金の融資
- キャッシュフローの計画が明確で返済に問題がないこと
一方で、返済のアテがない場合は融資のハードルが高くなります。例えば赤字経営で資金繰りがマイナス、自己資金ゼロで新規事業を始めたい、事業計画が不十分、などです。
返済可能性が低い案件でも、事業計画や資金繰り改善策を立てることで融資を受けられる可能性があります。弊事務所では、こうしたケースでも具体的な改善策のご相談を承ります。
財務内容が悪いこと
融資審査では、直近3年以上の貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書などをチェックします。
- 赤字決算 → 自己資本比率の悪化、債務超過リスク増
- 債務超過 → 資産を現金化しても負債を返せない状態
ただし、一時的な赤字(減価償却費や固定資産除却損による場合)や、将来的に債務超過が解消される見込みがある場合は融資が可能なこともあります。
資金繰りが安定しているかも重要です。赤字でも資金繰りに余裕があれば融資審査に通る場合があります。弊事務所では、財務状況や資金繰りの改善方法についてもアドバイスいたします。
担保や保証人が不適格であること
融資の際、金融機関は返済不能リスクに備えて担保や保証人を求めます。
- 担保価値が低い不動産(僻地の山林、違法建築物など)
- 高齢の保証人(完済まで保証できるか不透明)
このような場合、融資が否決となる可能性があります。担保や保証人は適格であることが前提です。
融資申込人が法令などに違反していること
許認可の未取得、税金や社会保険料の未納、違法事業などは融資否決の要因となります。
金融機関は法令を守らない事業者に融資するリスクを避けます。代表者や役員の犯罪歴もチェック対象となる場合があります。
融資申込人や案件の関係者に反社会的勢力等が絡んでいること
金融機関は反社会的勢力の排除を徹底しており、融資申込人や関係者に該当者がいる場合は融資は非常に難しいです。
対策としては、怪しい人物を会社に近づけない、新規取引先や既存取引先の調査を徹底し、問題があれば取引を見直すことが重要です。
まとめ
- 融資審査で否決となる理由は様々で、場合によっては理由を教えてもらえないこともあります。
- 返済可能性、財務内容、担保・保証人、法令遵守、反社会的勢力などの観点から自社や案件を見直しましょう。
- 弊事務所では、融資審査に関するアドバイスや改善策のご相談も承っております。審査に不安がある場合は早めにご相談ください。
