お悩み:補助金の申請スケジュールがわからない
補助金に興味はあるものの、「申請の流れが複雑でよくわからない」「何をいつまでに準備すればいいの?」というお悩みをよく聞きます。補助金は申請期限が短いものが多く、準備の遅れが不採択の原因になることもあります。
ここでは、代表的な補助金のスケジュールと、申請準備のポイントをご紹介します。
補助金のスケジュールはこう動く(共通の流れ)
多くの補助金では、以下のような共通ステップがあります。
1. 公募開始(募集スタート)
- 補助金の内容・要件・対象経費が公開
- 必要書類や審査基準が提示される
- IT導入補助金・持続化補助金・ものづくり補助金などは毎年複数回の公募が多い
この段階で事業計画の方向性を固めるのがおすすめです。
2. 申請準備(事業計画書作成・見積取得など)
- 設備導入やシステムの内容を決定
- 見積書の取得
- 事業計画を書き始める
- GビズID(必要な場合)の取得
- 外注やシステム導入がある場合は打ち合わせ
最も時間がかかるのがこの工程です。
公募〆切が近づくと見積取得が間に合わない事業者も多いため、早めの行動が重要です。
3. 申請書提出
- 電子申請(jGrantsなど)で送信
- 添付資料・確認書類の不備チェック
- GビズIDは必須の補助金が多いため注意
提出後の差し替え不可の補助金も多く、ミスがあると即不採択のケースもあります。
4. 審査・採択発表
- 審査期間は1か月〜2か月が一般的
- 採択後に「すぐ事業開始できるわけではない」点に注意
- 不採択なら次の回で再チャレンジ可能(記載内容の改善が必要)
5. 交付申請(採択後に必要)
- 補助金は採択された後にももう一度申請が必要
- 「交付決定通知」が出るまでは原則事業開始不可
ここで事務的ミスが多い補助金です。
6. 事業実施(機械導入・制作・システム導入など)
- 決定通知後に購入契約・支払い
- 補助対象期間内に完了させる必要がある
- 領収書・契約書・納品書の保管は必須
7. 実績報告(補助金をもらうために必要)
- 支払い証憑の提出
- 成果報告
- 必要書類を揃えて事務局へ提出
これをクリアして初めて補助金が振り込まれる仕組みです。
補助金別のスケジュールの特徴
● 小規模事業者持続化補助金
- 公募回数が多い
- 申請締切は主に年数回
- 審査は比較的安定したスケジュール
- 商工会議所のサポートを受ける場合は事前相談が必要
● ものづくり補助金
- 計画書のボリュームが多く、準備期間が長く必要
- 公募から申請まで1〜2か月
- 交付申請で時間がかかるケースが多い
- 奈良では製造業・建設業の申請が比較的多い傾向
● IT導入補助金
- 年に複数の締切がある
- ITツールの事前登録が必要
- 導入支援事業者との連携が必須
- スケジュールは比較的読みやすいが準備の段取りが大切
“スケジュールで失敗する人”に共通するパターン
- 見積書の取得がギリギリ
- 公募要領を読まずに書き始める
- GビズID取得が遅れて申請できない
- 申請書に時間が取れず質が低下
- 交付申請の存在を知らず開始時期を誤る
特に GビズIDの遅れは奈良でも本当に多い失敗例 です。
スケジュール管理で押さえたいポイント
- 公募開始直後に事業内容を固める
- 見積は複数社から早めに取る
- 申請書の骨格(課題→取り組み→効果)を先に作る
- 交付申請が必要なことを理解しておく
- 専門家(行政書士)に早めに相談することで時間のロスが減る
行政書士に依頼するメリット(スケジュール面)
- 公募開始〜提出までの段取りを整理
- 必要書類の漏れを防ぐ
- 見積書・事業計画の整合性チェック
- 交付申請や実績報告の流れも把握できる
- 不採択時の改善ポイントも明確にできる
スケジュール管理を一緒に進めるだけで、申請ミスのリスクは大きく減ります。
FAQ:よくある質問
Q1. 申請書は公募開始後に書き始めないとダメ?
→ 内容が固まっていれば公募前の準備も可能です。
Q2. 見積は1つでも大丈夫?
→ 原則問題ありませんが、妥当性の説明が必要です。複数だとより安全です。
Q3. 採択後すぐに事業を始めてもいい?
→ 原則、交付決定通知が出るまでは開始できません。
まとめ
補助金は「公募開始 → 申請準備 → 申請 → 採択 → 交付申請 → 実施 → 実績報告」という流れを理解しておくことで、スケジュールの見通しが大きく変わります。準備が遅れるほど不採択のリスクが増えるため、早めの計画と専門家のサポートが安心です。
