銀行が融資を断る本当の理由と、融資担当者が見たポイント|融資不承認の実務解説
「融資申請したけど銀行に断られた…でも理由がよくわからない」という相談は多く寄せられます。
銀行が融資を断る理由は単に数字だけではなく、融資担当者が評価する本質的なポイントにズレがあることが最大の原因です。
この記事では、
✔ 銀行が融資を断る本当の理由
✔ 銀行担当者が審査で見ている具体的なポイント
✔ 断られた後の改善策
を現場の実務視点でわかりやすく解説します。
銀行が融資を断るのは「数字だけの問題ではない」
融資審査が不承認になると、多くの事業者が
「売上が少ないからだ」
「決算書が悪かったからだ」
と数字(会計)のせいにしがちです。
しかし実際の審査は、「返済可能性があるか?」「信用できるか?」という観点で評価されます。
数字はその判断材料の一部に過ぎません。
融資担当者が本当に見ているポイントTOP5
1. 返済原資の根拠と一貫性
銀行が最も重視するのは、「返済できるだけの根拠があるか」です。
つまり、単に利益が出ている・売上があるというだけでなく、
- 本当に返済に回せるキャッシュがあるか
- 収支計画が現実的で根拠ある数字か
- 資金繰りの計画が持続可能か
という点を厳しく見ています。
<チェック例>
- 資金繰り表で返済負担が明確か
- 返済負担率(返済額/営業利益)が健全か
- 返済期間・金額が妥当か
数字以上に「意味ある計画」が見えるかが評価の分岐点です。
2. 事業計画書の説明力と整合性
銀行担当者は事業計画書の質を次のように評価します:
- 計画値の根拠が説明できるか
- 説明と数字が一致しているか
- 事業のストーリーとして説得力があるか
数字だけ並べても、「なぜその数字なのか」「どう実現するのか」が説明できないと評価されません。
3. 社長・経営者の説明力と信頼性
融資担当者は申請者本人と面談することが多く、社長自身が数字・計画・リスクを説明できるかという点も審査材料になります。
ただ帳面上の数字が良いだけでも、説明に一貫性がなければ評価は下がります。
4. 資金の使途と計画性の明確さ
銀行は資金を貸す以上、使途が明確であり、計画的に使われることを期待します。
曖昧な資金使途や、私的流用の懸念があるケースは断られる原因になります。
<NG例>
- 設備投資と言いながら実態は生活費の補填
- 売上予測の根拠が曖昧なまま計画書に数字だけ並べる
5. 過去の返済履歴・信用情報の問題
銀行は申込者の過去の返済履歴や信用情報を参照します。
延滞・滞納歴がある場合、それだけで評価が大きく下がることがあります。
信用情報は金融機関間で共有されることも多く、審査に重大な影響があります。
銀行が「断る理由」を具体例で見る
❌ 理由① 数値だけで根拠が薄い計画
✖ 売上だけ高い
✖ 計画書が数字の羅列
→ 「根拠がない」と判断される
改善策
✔ 数字の根拠(市場データ、実績、見積根拠)を追記
✔ 複数シナリオ(標準・控えめ・好転)で予測
❌ 理由② 代表者が説明できない
✖ 面談で数字の説明が曖昧
→ 「経営者自身が計画を理解していない」と評価
改善策
✔ 事前に数字の背景を整理
✔ 想定質問への答えを用意
❌ 理由③ 融資用途が曖昧・曖昧な表現
✖ 「運転資金のため」だけ
→ あいまい
改善策
✔ 具体的な支出項目・時期・金額を明示
断られた後の“再チャレンジ”戦略
銀行から断られた場合でも、改善次第で融資は通せます。
主な改善アプローチは次の通りです。
Step1:断られた理由を具体的に聞き取る
銀行担当者に「具体的にどの点が不十分だったか」を聞き、
審査官の視点を把握します。
Step2:計画書のブラッシュアップ
- 数字の根拠を明確化
- キャッシュフロー表(月次・年次)を追加
- リスク対応策を整備
これだけでも評価は大きく変わります。
Step3:別の金融機関・融資制度を検討
日本政策金融公庫や信用保証協会付き融資は審査基準が異なるため、複数の選択肢を検討することが重要です。
Step4:専門家の手を借りる
融資申請書の品質向上や、審査官視点での改善点整理は、行政書士・融資支援の専門家に相談することで劇的に改善することが多いです。
独りよがりな改善ではなく、審査官の視点での修正ポイントが明確になります。
銀行が評価するチェックリスト(申請前)
銀行融資申請前に確認すべき実務チェックリスト:
✔ 資金使途が明確
✔ 返済原資の根拠が数字で示されている
✔ キャッシュフローが整合性を持って示されている
✔ 社長自身が説明できる
✔ 過去の信用情報に重大な瑕疵がない
✔ リスクと対応策が書面化されている
まとめ:断られる本当の理由と改善法
銀行が融資を断るのは、
👉 数字の不足ではなく、「説明力・根拠・信頼性の不足」
が原因であることが多いです。
つまり、数字とロジックを“説明可能な形”で示すことができれば、融資審査は通る可能性が大きく高まります。
上記のほか、税金の支払いや滞納は融資の可否に大きな影響を与える場合があります。
税務面と融資の関係については、「税金を滞納すると融資は受けられないのか?」をあわせてご確認ください。
融資を進める前に一度整理しておきたい方は、融資申請サポートをご確認ください。
