赤字決算でも融資は受けられる?銀行が審査で見る本当のポイント

「赤字決算が続いていて、融資はもう無理なのだろうか…」
こうした不安を抱えている事業者は少なくありません。
結論から言うと、赤字決算でも融資は受けられます。
ただし、融資審査では単に黒字・赤字という数字だけで判断しません。
銀行が本当に見ているのは、返済可能性の根拠と改善計画の説得力です。

この記事では、
✔ 赤字でも融資審査を通すためのポイント
✔ 銀行が評価する数字と説明の仕方
✔ 赤字審査でよくあるNG例と回避策
を実務目線でわかりやすく解説します。


銀行は“赤字だけ”で融資不可とは判断しない

多くの経営者が勘違いしてしまうのは、「赤字=融資不可」という単純な図式です。
銀行は融資審査で最も重視するのは「返済できるかどうか」です。
そのため、赤字でも「将来のキャッシュフローで返済できる」「改善計画に根拠がある」と判断できれば、融資は十分可能です。


銀行が赤字決算の審査で重視する6つのポイント


✦ ① 現金ベースの返済可能性(キャッシュフロー)

赤字でも現金の流れが健全であれば評価は高くなります。
銀行は損益計算書だけでなく、資金繰り表(月次キャッシュフロー)で

  • 現金残高の推移
  • 入金・出金のタイミング
  • 返済時期との整合性
    をチェックします。

例:
利益は赤字だが、売上債権回収が早く、支払と返済のタイミングがずれているため実際は現金余力がある…

このようなケースは赤字でも評価されることがあります。


✦ ② 赤字の原因分析とストーリー

赤字決算を見た銀行は、「なぜ赤字になったのか?」を確認します。
単なる数字比較ではなく、原因・背景・再発防止策まで説明できるかが評価ポイントです。

具体例:

赤字の原因回答例(評価される)
一時的な費用増新設備導入のため、今期だけ発生
売上の季節変動季節性で売上が偏る傾向あり
投資先行型ビジネス売上拡大を見込んでの先行投資

銀行は明確な理由と数字根拠のある説明を評価します。


✦ ③ 将来計画・改善シナリオの根拠

赤字を補完する最も有力な手段は、改善シナリオを数字で示すことです。
銀行は「数値として説明できる未来」を求めています。
計画には以下を含めましょう:

  • 3〜5年の売上・利益計画
  • 費用削減の定量目標
  • キャッシュフロー改善シミュレーション
  • 複数のシナリオ(標準・楽観・悲観)

これらを定量的に整理することで、銀行は「返済可能性」を判断しやすくなります。


✦ ④ 業種特性と市場データの客観性

赤字でも、業界特性や市場環境が理由である場合は銀行も理解しやすくなります。
たとえば、

  • 飲食・小売の季節性
  • 建設の受注歩留まり
  • EC・ネットサービスの初期投資負担

など、業界平均・市場データを根拠として示すことで審査評価が高まります。


✦ ⑤ 資金使途の明確さと端的さ

銀行は「何に」「いつ」「どれだけ」使うかを知りたいので、資金使途は具体的な数字と目的で提示しましょう。

✖ 「運転資金に使います」
➡ 不十分

✔ 「仕入代金・販促費・人件費の各項目でX円、時期はX月〜X月」
➡ 説得力あり

明確な資金使途は評価を左右します。


✦ ⑥ 経営者の説明力と姿勢

融資審査は書類だけでなく、経営者自身の説明力も見られています。
銀行は「数字の意味」を理解している経営者を評価します。
面談や説明資料では、数字の背景・根拠・改善戦略をわかりやすく話せるよう準備しましょう。


赤字決算でも融資につながる“実践的な資料設計”


✔ 資金繰り表(月次ベース)

損益計算書ではなく現金収支(Cash Flow)を見せることで、
👉 返済可能性を数字で示す


✔ 売上の分解モデル

売上を次のように整理:

売上 = 顧客数 × 客単価 × リピート率

改善ポイントを明確に説明するためのモデルです。


✔ リスク分析と対応策(定量化)

将来の不確実性に備えて、複数シナリオを数字で示す。
(悲観・標準・好転モデル)


銀行審査で落とされやすいNG例と回避策


✖ 「赤字なので厳しい」だけで終わる

NG
銀行は理由の説明・改善計画がない赤字は評価しません。

改善
→ 原因分析・改善方針・数字根拠をセットで提示。


✖ キャッシュフローを無視

NG
損益計算だけで返済可能性を説明するのは不十分。

改善
→ 資金繰り表で返済原資の流れを示す。


✖ 計画が一択

NG
悲観時の対応がないと銀行はリスクが高いと判断します。

改善
→ 悲観・標準・好転の3パターンで数字計画を作成する。


まとめ:赤字でも評価される融資戦略

赤字なのに融資が受けられるかどうかは、

✅ 現金ベースの返済可能性を数字で示せているか
✅ 赤字の原因説明と改善戦略の根拠があるか
✅ 計画が客観データで支えられているか
✅ 複数のシナリオでリスク対応が整理されているか

という点で決まります。

赤字は必ずしも「融資不可」ではありません。
計画の説明力と数字の説得力があれば、融資審査は通る可能性が高まります。

融資を進める前に一度整理しておきたい方は、融資申請サポートをご確認ください。

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