設備投資で銀行が見る数字|融資担当者が評価する実務ポイント

設備投資をする際に銀行融資を活用したいと考える事業者にとって、「どの数字を重視して銀行が審査しているのか?」を正しく理解することは、融資成功の鍵です。

単に「設備を買いたい」と申請するだけでは評価されず、返済可能性や効果予測を数字で説明できるかどうかが審査官の評価ポイントになります。

この記事では、設備投資で銀行が見る具体的な数字と、その見せ方のコツを実務視点で整理します。


1. 返済原資の確実性を示す数字

銀行が最も重視するのは、返済できる根拠があるかどうかです。
設備投資は将来の収益改善が目的ですが、銀行は「融資した資金を返済できるだけの現金の流れ(キャッシュフロー)があるか?」
を数字で確認します。

具体的には:

  • キャッシュフロー(月次/年次)
  • 営業利益/営業利益率
  • 損益計算書上の営業利益の推移

などが評価されます。特に「設備投資後の利益増加で返済可能になる」という見通しを数値で示すことが重要です。


2. 資金繰り表で資金流出入を可視化する

銀行は設備投資の融資審査では、単なる損益計画だけでなく、資金繰り表(月次キャッシュフロー予測)を重視します。
資金繰り表は、いつ・どれだけ現金が入って・出ていくかを整理するものです。
この表を提示することで、設備購入直後の現金流出と返済開始後の収入状況を比較・説明できます。


3. 設備投資の効果・収益改善の数値化

設備を導入する目的が「効率化」や「収益向上」であることを示すために、銀行は以下のような数字も見ます:

■ 投資効果の根拠

  • 現状の生産性(例:製造時間/個)
  • 設備導入後の改善値(例:生産時間の短縮)
  • 年間の利益改善見込み(例:収益増・コスト削減)

例えば、
「自動化設備を導入することで、1個あたり45分→25分に改善(44%削減)
年間でXXX時間の人件費削減/受注増の見込み
といった形で、数値根拠を持たせると評価が上がります。


4. 利益計画と返済スケジュールの整合性

銀行は単に事業収支を見ているのではなく、返済が実際に可能か?返済期間・金額のバランスは適切か?を評価します。

ここで見る主な数値は:

  • 返済比率(返済額/営業利益)
  • 返済負担率(返済額/売上)
  • 資金余力(現金残高)

返済比率や返済負担率が高すぎると、「返済負荷が重すぎる」と評価されるため、返済計画は慎重に設計する必要があります。


5. 自己資金・担保・保証の状況も数字で示す

設備投資融資では、銀行は自己資金の割合も評価します。
自己資金が高ければ、返済余力の高さ・リスク分散が示せるためプラス評価になります。
また、担保や保証の有無・種類も審査で重要な数字です。


6. 設備投資に関する「売上モデル」と費用構造

銀行が「投資効果」を評価する際、設備投資が売上にどう寄与するかを見たいと考えています。
そのため、売上モデルを
顧客数 × 単価 × リピート率
などに分解し、設備投資後の各数値がどう変わるかを示すと説得力が増します。


設備投資の審査で避けるべき数字の見せ方

設備投資計画で審査が通らないケースには、次のような“危険な数字の見せ方”があります:

  • 根拠のない売上/利益予測
  • キャッシュフローの計算が雑(出入の時期不一致)
  • 返済計画と投資効果が脆弱
  • 投資効果が数字化されていない

こうした曖昧な計画は、銀行に「実現性が低い」と判断されやすいです。


数字を最大限評価につなげる書き方のコツ


✦ 根拠重視の数字設計

数字を入れる際は、必ず根拠をセットにしてください。
例)業界データ、過去実績、受注残、見積資料、マーケットデータなど。


✦ 月次/年次の両面で整理

数字は月次計画と年次計画の両面で整理すると、審査官はより詳細に事業の流れを把握できます。


✦ リスクシナリオを数値で示す

最悪ケース/標準ケース/好転ケースの複数シナリオで数値予測を出すことは、銀行にとって信頼感を高める戦略になります。


まとめ:数字は「説得力」に変えることがポイント

銀行が設備投資の審査で見る数字は、単なる計画数字ではありません。
重要なのは、
✔ 返済可能性の根拠
✔ 投資効果の数値化
✔ 収益モデルとの整合性
✔ リスクと返済負担のバランス

この4つの視点を数字で説明できる計画書は、審査官の評価を大きく高めます。

設備投資の数字が評価される前提には、そもそも計画全体の説得力が不可欠です。
計画書の書き方や審査担当者の視点については、「事業計画書はどこまで細かく書くべき?融資担当者が評価する実務ポイント」もあわせてチェックしておきましょう。

融資を進める前に一度整理しておきたい方は、融資申請サポートをご確認ください。

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