設備投資が多い業種の資金繰り|融資を受ける前に押さえるべき実務ポイント

製造業・物流業・飲食業・建設業など、設備投資が多い業種では、資金繰りの計画が事業の生命線になります。
設備投資は将来の収益力向上につながる重要な戦略ですが、同時に手元資金が枯渇しやすい、返済負担が重くなるという経営リスクも伴います。

設備投資が多い事業では、投資額だけでなくそれを支える資金計画の説明が審査でも重要です。
審査担当者がどのような事業計画書を評価しているかについては、「事業計画書はどこまで細かく書くべき?融資担当者が評価する実務ポイント」で詳しく解説しています。

本記事では、
✔ 設備投資が多い業種ならではの資金繰りの考え方
✔ 融資を受ける前に整理すべき実務ポイント
✔ 銀行融資で評価される計画の立て方
実務視点でわかりやすく解説します。


なぜ設備投資の多い業種は資金繰りが難しいのか?

設備投資は大きな経費が一度に出るため、資金の「入」と「出」のバランスが崩れやすくなります。
また、設備投資後の収益が安定するまでに時間がかかるケースも多く、キャッシュが減少してから回復するまでの期間に資金繰り不安が生じやすくなります。
このタイミングで融資申請をする場合、銀行は単なる投資計画だけでなく、

  • 資金繰りの安全性
  • 返済余力の根拠
  • 実行可能な経営計画

を評価します。


融資を受ける前に必ず整理すべき資金繰りの基本


① 手元資金と投資スケジュールの関係を見える化する

設備投資の計画立案時には、

  • 投資時期
  • 投資額
  • 投資後の収益回収開始時期
    を明確にして、キャッシュの入出金スケジュール(資金繰り表)に落とし込むことが先決です。

資金繰り表がない状態で融資相談に行くと:

✖ 返済時期の根拠が示せない
✖ 手元資金が枯渇する月が説明できない
✖ 銀行からの評価が下がる

という結果になりがちです。


② 設備投資後の収益計画を数値で示す

設備投資は「未来の売上増・コスト削減」を狙ったものですが、銀行は計画の数値根拠の有無を非常に重視します。
特に次のような観点で整理しましょう:

  • 収益改善効果(売上増・製造効率向上・原価低減など)
  • 回収期間(投資金額が何年で回収できるか)
  • 収支シミュレーション(月次・年度別)

設備投資の成果を数値で整理できると、銀行の審査担当者は「融資後の回収可能性」を理解しやすくなります。


銀行融資で評価される「資金繰り表」のつくり方

設備投資が多い業種ほど、資金繰り表は融資審査の最重要資料になります。
銀行が評価する資金繰り表には共通点があります。


✔ 過去・現在・未来の月別入出金が整理されている

資金繰り表には、

  • 過去3〜12か月の入出金実績
  • 現在の資金残高
  • 未来12ヶ月〜36ヶ月の予測

を月別で整理します。
銀行は「いつどれだけ資金が不足するか」を数字で見ることで、融資後のリスクを評価します。


✔ 根拠のある予測数字を使う

未来の予測は、次の根拠に基づいて作ることが評価されます:

  • 過去の売上実績
  • 受注残・契約予定
  • 既存取引先の傾向
  • 市場データ・業界平均

根拠のない予測は、審査官に「絵に描いた餅」と判断されやすくなります。


✔ 設備投資・返済・運転資金を分けて示す

銀行は設備投資額だけを見るのではなく、
設備投資・運転資金・返済負担」の関係を見ています。
資金繰り表内で、

  • 設備投資関連の支出
  • 運転資金の繰り合わせ
  • 借入返済

を分けて提示することで、どの費用が経営に効く投資かを分かりやすく示せます。


設備投資の多い業種でよくある失敗と回避策


✖ 失敗① 計画書に資金繰りが入っていない

計画書を作ったが、資金繰りが視覚化されていない →
銀行は返済能力を正確に判断できない。

回避策
→ まず資金繰り表を作成し、融資申込資料内で必ず提示する。


✖ 失敗② 収益効果の数字根拠が弱い

「売上が上がるはずだから…」だけでは評価されません。

回避策
→ 類似実績・市場データ・納入先確保状況を用いた根拠を提示。


✖ 失敗③ 投資・運転・返済が混同している

設備投資額だけになると、返済負担の姿が見えません。

回避策
→ 表内で用途を区分し、いつ・何に・どれだけ使うかを明示。


融資を受ける前にやるべき最後の準備


✔ ① 納税証明書の確認

滞納があると審査で大きなマイナス評価につながるため、最新の納税証明書を準備


✔ ② 返済計画(シミュレーション)

設備投資後に返済が可能かどうか、返済計画を表として提出できる形にする。


✔ ③ 専門家による事業計画書のチェック

設備投資が多い業種は審査が厳格です。
行政書士・税理士・融資コンサルの視点で計画書をチェックすることで、審査評価を上げられる可能性が高まります。

融資を進める前に一度整理しておきたい方は、融資申請サポートをご確認ください。

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