複数の補助金の違いがわからない方へ
目的別にスッキリ整理する“比較の基準”
補助金は「種類が多すぎて比較できない」が普通
「この補助金とあの補助金、どっちが自分に合ってるの?」
「申請要件が複雑で、比べる前に心が折れる…」
こんな相談、ほんと日常茶飯事です。
補助金は名前が違うだけでなく、
目的・対象者・支給額・要件・審査基準が全部バラバラ。
だから、“一覧比較”がしづらいようにできているのが実態です。
この記事では、補助金を比べるときに
「ここだけ見れば判断しやすくなる」という
5つの比較軸に絞って解説します。
補助金比較は、この5つを押さえれば迷わない
補助金は種類が多くても、
比較する軸はこの5つに統一できます。
目的(何のための補助金か)
補助金は目的ありき。
その目的に合わないと、いくら条件が良くても通りません。
たとえば──
- 生産性向上 → ものづくり補助金
- 販路開拓 → 小規模事業者持続化補助金
- 業務効率化・IT導入 → IT導入補助金
- 創業支援 → 各自治体の創業補助金
「自分の取り組みが補助金の目的にハマるか」
ここがスタート地点。
対象者(誰が申請できるか)
法人か個人か、業種、従業員数など。
目的が合っていても、対象外なら申請できません。
例
- 小規模事業者向け → 従業員数の上限あり
- 全業種向け → 幅広いが競争率が高い
- 創業者向け → 開業後○年以内の制限あり
対象者は一番シンプルに切り捨て判断ができます。
補助率・補助上限額
実際に“どれくらいお金がもらえるのか”。
補助金によって幅が大きいので、比較には必須。
例
- 持続化補助金 → 最大200万円(補助率2/3)
- ものづくり補助金 → 最大1,250万円(補助率1/2〜2/3)
- IT導入補助金 → 最大450万円(補助率3/4〜4/5)
「欲しい金額に届くか」で絞るのが効率的。
要件(クリアしないといけない条件)
ここは比較で最も時間がかかるポイント。
とはいえ、まず見るべきは3つだけ。
- 加点項目(戦略的に取りに行けるか)
- 事前準備が必要か(GビズID、事業計画など)
- 許認可や業種制限の有無
要件が重い補助金ほど、金額が大きい傾向にあります。
採択率・難易度
採択率を出している補助金も多く、
これを見るだけで「勝ち目があるか」がわかります。
例
- 持続化補助金 → 比較的高い
- ものづくり補助金 → 中〜やや難
- IT導入補助金 → 事業内容によって大きく差
「通る可能性がそもそもあるのか」
最初にここをチェックした方がムダがありません。
「一覧で比較できない理由」は補助金ごとに“見てほしいポイント”が違うから
実は、補助金同士の比較表が作りづらいのは
行政側が“目的ごとに制度設計しているから”です。
- A補助金:生産性が上がったか
- B補助金:販路が広がったか
- C補助金:創業が成功しそうか
比べる基準がそもそも別物。
だから、ネット検索しても答えがバラバラになる。
つまり、全補助金を横並びで比較するのは無理ゲーなんです。
そこで大事なのが、
先ほどの 「5つの比較軸」 に統一するやり方。
プロが比較するときの思考プロセスはこの順番
実務で補助金を比較するときは、以下の順序で絞り込みます。
- 目的に合う補助金だけ残す
- 対象者条件に合わないものを除外
- 必要な金額に到達しないものを外す
- 要件が合わないものを捨てる
- 最後に、採択率で比較
この順番で見ると
多くても3〜4種類までに自然と絞られます。
まとめ:補助金は「比較軸」をそろえれば迷わない
補助金選びが難しいのは、
制度が複雑だからではなく、比べる基準がバラバラだから。
次の5つで統一すれば一気に比較しやすくなります。
- 目的
- 対象者
- 補助率・補助上限額
- 要件
- 採択率・難易度
この基準だけで“自分に合う補助金”が驚くほど見えやすくなります。
