補助金は、要件を満たした事業者に対して、返済不要の資金を受け取ることができる制度です。主に中小企業庁や経済産業省が関係する制度が多く、事業拡大や設備投資などに活用されています。
ただし、補助金は申請すれば必ず受け取れるわけではありません。審査があり、条件を満たした事業計画のみ採択されます。
本記事では、補助金申請の基本的な流れと注意点について解説します。
補助金申請の全体の流れ
補助金申請は一般的に次の順序で進みます。
- ステップ①:補助金情報(公募要領)の確認
- 補助金申請の最初のステップは、公募要領の確認です。
申請期間や補助対象となる事業内容、補助金上限額、補助率などが記載されています。
- ステップ②:事業計画書の作成
- 公募要領を基に、事業計画書を作成していきます。
事業計画書の記載内容により、補助金を受け取ることが出来るかどうかが決まります。
- ステップ③:補助金に申請
- 多くの補助金申請のためには、GビズIDが必要です。
電子申請しか受け付けていない補助金もありますので、公募要領で確認しておきましょう。
- ステップ④:採択通知
- 事業計画書などが審査され、採択・不採択の通知が来ます。
この段階では、補助金を交付すべき事業者の候補として選ばれた段階で、補助金交付が決まったわけではありません。
- ステップ⑤:交付申請
- 補助事業の経費がどれくらいかかるかのエビデンス(見積書など)を事務局に提出します。
- ステップ⑥:交付決定
- 見積書などの経費支払に問題がないと判断された場合、交付決定が来ます。
- ステップ⑦:補助事業開始・経費支払
- 交付決定を受けてから、補助事業を開始・経費の支払いを行います。
いったん全額を事業者が支払うことになります。
- ステップ⑧:実績報告・経費請求
- 経費の支払を行ったエビデンス(請求書・振込書など)を事務局に提出します。
- ステップ⑨:補助金の入金
- 請求書・振込書などで、事業計画通りに資金が使われたことが確認できれば、補助金が振り込まれます。
各ステップでの注意点
ステップ①:補助金情報(公募要領)の確認
公募要領に、補助金の対象となる事業、従業員数などの要件が定められています。
この要件に合わない場合は、いくら素晴らしい事業計画書を作成しても補助対象外になります。
また、補助対象外となる経費例も記載されていますので、確認が必要です。
事業者が補助事業を始めたいと思ったときに補助金が公募されているとは限りませんので、タイミングが合わなくて断念することもあり得ます。
ステップ②:事業計画書の作成
補助金申請の核となるステップです。
まず、虚偽の内容を書くことは許されません。虚偽の内容で補助金を受けても、後日補助金返還請求が来る可能性もあります。
補助金によっては、最大文字数があったり、図をいれても良いなどの特徴があります。自分の考えなどを文章化することに慣れていない人は、一番のハードルになると思います。
また、採択される事業計画書は簡単に、短時間で作成できるものではありません。
生成AIを用いて補助金申請文を作成している方もいらっしゃいますが、AIに多くの情報をインプットさせる必要がありますし、AIの解答が間違っていることも多々ありますので、あまりオススメしません。
文章化することが苦手な方や、本業でなかなか時間を取ることが出来ない方は、行政書士などの専門家にサポートを受けることもご検討ください。
ステップ③:補助金に申請
公募要領に申請開始日や締切日が定められており、その間に申請しなければ補助金を受け取ることは出来ません。
申請のためには、GビズIDが必要になることがあります。GビズIDの取得に数週間かかる場合がありますので、補助金申請を考えている方は、あらかじめGビズIDを取得しておきましょう。
補助金申請時に添付しなければならない書類等もありますので、ここでも公募要領をしっかり確認する必要があります。
ステップ④:採択通知
補助金申請から数か月後に、事務局から補助金の採択・不採択の通知が来ます。
なお、不採択の場合、詳しい理由は記載されていません。
ここでの『採択』とは、補助金を交付しても良いと認められる事業者の候補にあげられた段階でああり、確実に補助金が下りるわけではありません。
この段階で補助事業を開始(契約・発注・支払など)しないでください。補助対象外になる可能性があります。
ステップ⑤:交付申請
補助事業のための見積書や注文書などを事務局に提出します。
この金額が補助金申請額と異なることもありますが、基本的に低いほうが補助金額になります(申請金額50万円に対し、見積書45万円の場合、補助金額は45万円に対し補助率が掛けられます)。
金額によっては、2社以上の販売元から見積書を取らなければならない場合もあります。
ステップ⑥:交付決定
見積書等のエビデンスで、当初申請した内容と大きな相違がない場合に、交付決定通知がなされます。
ステップ⑦:補助事業開始・経費支払
交付決定通知を受けた後に補助事業の開始や経費の支払を行います。
実績報告で必要になるため、必ず契約書や振込書・領収書などを保管しておきましょう。
なお、この時点ではまだ補助金は入金されていませんので、一旦は全額を事業者が支払うことになりますので、資金繰りに注意しなければなりません。
ステップ⑧:実績報告・経費請求
ステップ⑦で行った補助事業や経費支払のエビデンスを事務局に提出します。
不足資料や説明不足があると、差戻しされることがあります。
ステップ⑨:補助金の入金
実績報告で、当初予定通りに間違いなく支払われたことが確認された後、補助金が入金されます。
公募開始から補助金の入金まで数か月かかりますので、自分が次に何をしなければならないのか、事務局の対応待ちなのかを覚えておく必要があります。
補助金は課税対象になりますので、そのことを踏まえた経営をする必要があります(営業外収入に計上することが多いです)。
最後に
ここでは、補助金申請の全体の流れと注意点を説明しました。
しかし、ここに記載されていること以外に注意しなければならないことが多数あります。
補助金は誰でも簡単に貰えるものではなく、ある程度の説明・ドキュメンテーションスキルが必要です。
これは、普段から事業をされている方の中には、「ちょっと難しいかも・・・」と思う方もいらっしゃいます。
ですが、補助金があれば資金的に大きなメリットもありますので、使わなければ勿体ないと感じるでしょう。
そういった方のために、補助金申請サポートが存在します。
もし補助金を考えていたり、そもそも補助金が使えるかの確認などをしたい方は、遠慮なくご相談ください。
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