保証人とは?種類とリスクをわかりやすく解説
融資や借入を受ける際、「保証人をつけることが条件」と言われることがあります。保証人とは、債務者が返済できない場合に代わって返済する責任を負う人のことです。
保証人にはいくつか種類があり、それぞれ役割やリスクが異なります。初めて保証人になる方でも理解しやすいよう、基本から具体例まで詳しく解説いたします。
保証人の基本と役割
保証人は個人でも法人でもなることができ、複数人で保証人になることも可能です。誰が保証人になるかは債権者と債務者の話し合いで決まることが多いです。
ただし、未成年者や判断能力のない方は保証人になれません。例えば、90歳の親を長期融資の保証人にするのは現実的に難しいです。
保証人の役割は以下の通りです:
- 債務者が返済できない場合に代わって返済する
- 必要に応じて債権者への説明や求償を行う
この役割を理解していないと、思わぬリスクを負う可能性があります。
保証人の種類と特徴
保証人には大きく分けて以下の4種類があります。それぞれの特徴と注意点を理解することが大切です。
1. 通常保証人
通常保証人は、債務者が返済できない場合に代わって返済する義務を負います。ただし、以下の権利があります:
- 催告の抗弁権:まず債務者から返済してもらうよう求める権利
- 検索の抗弁権:債務者に十分な財産がある場合、先に回収するよう主張できる権利
- 分別の利益:保証人が複数いる場合、頭割りで返済できる権利
2. 連帯保証人
多くの場合、金融機関が求める保証人は連帯保証人です。
- 催告・検索の抗弁権や分別の利益はありません
- 債務者の財産や他の保証人の人数に関わらず、借金の返済義務を負います
- 実質的に「債務者と同じ責任」を負うため、特に注意が必要です
3. 根保証人
根保証人は、あらかじめ定めた極度額(上限)までの債務を保証します。
- 何度も借入・返済を繰り返す場合に便利
- 個人が根保証人になる場合、極度額と元本確定期日を設定
- 元本確定期日を設定しない場合は原則3年で元本確定、設定する場合は最長5年
4. 物上保証人
物上保証人は、不動産や預金、株式、売掛債権などの物的担保を提供して保証します。
- 債務者が返済できない場合、担保を売却して返済に充てます
- 連帯保証人に比べてリスクは限定的です
保証履行と求償権
債務者が返済できない場合、保証人が代わりに返済することがあります。この場合、保証人は債務者に対して求償権を行使可能です。つまり、債務者は保証人に返済する義務が生じます。この仕組みにより、債務者は借入をしても逃げられない体制が整っています。
保証人になる際の注意点
保証人になる場合は、以下の点を十分に理解することが重要です。
- 返済義務の範囲とリスク
- 借入額や返済期間
- 他の保証人との関係
- 万が一の破産や死亡時の扱い
保証人は軽く考えると大きなリスクを負うため、専門家と相談することが推奨されます。特に、資金繰りや損益分岐点の理解があると、保証人リスクの管理にも役立ちます。
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