お悩み:補助金の申請書に何を書けばよいか迷っている
補助金の申請をしようと思ったとき、最初に多くの方がつまずくのが「申請書の書き方」です。
採択されやすい申請書には、いくつかの共通ポイントがあり、これを押さえておくと大きく結果が変わります。
補助金の申請書で求められる“基本の型”とは
補助金の種類によって細かい記載項目は変わりますが、多くの補助金で共通して求められる内容は次のとおりです。
1. 現状の課題(Before)
- なぜ補助金が必要なのか
- 今抱えている問題は何か
- 売上・業務・生産性などの数値的な弱点
➡ 課題が曖昧だと審査側に事業の必要性が伝わりません。
「どんな困りごとがあるのか」を具体的に書くことが第一歩です。
2. 補助事業で行う取り組み内容(What)
- どんな設備・システム・取り組みを行うのか
- その内容を選んだ理由
- 外注や技術導入がある場合は、その効果や必要性
➡ 審査員に「この事業は無駄がない」と納得してもらうための部分です。
3. 導入後の効果(After)
- 売上、利益、生産性、業務効率などの具体的な見通し
- 顧客増加や自動化の効果
- 地域経済への貢献や事業の持続性
➡ 「投資に対して効果が十分あるか」が審査で重視されるポイントです。
4. 経費の妥当性
- 見積書の根拠
- 他社比較の状況
- なぜその価格・設備が必要なのか
➡ 無駄な経費や過大な見積は減点・不採択の原因になります。
5. 実施体制(実現可能性)
- 誰が担当するか
- 実施スケジュール
- 経営者・従業員・外部専門家の役割
➡ 計画通りに実行できるかどうかは、採択判断で重要視されます。
書き方のポイント(採択率が上がりやすい要素)
● 数値を入れると説得力が上がります
- 「売上が伸びる」ではなく
→「月商60万円→75万円を見込む」 - 「作業時間が減る」ではなく
→「1日3時間の作業を1時間に短縮できる」
● 課題 → 取り組み → 効果 を一本線でつなげる
読み手にとって一番わかりやすい構成です。
● 主観ではなく客観的な根拠を書く
- 市場データ
- 顧客の声
- 業界の動向
これらがあると、審査員の納得度が上がります。
● 専門用語を使いすぎない
審査員は各業界の専門家とは限らないため、読みやすさも重要です。
奈良市・生駒市でよくある申請ケース
- 飲食店:予約管理システム・キャッシュレス対応(IT導入補助金)
- 小売店:チラシ制作・Webサイト強化(持続化補助金)
- 製造業:設備更新や工程自動化(ものづくり補助金)
地域性として、「小規模・個人事業のデジタル化」が特に伸びています。
落ちやすい申請書の特徴
- 現状の課題が曖昧
- 設備導入理由が弱い
- 効果が「なんとなく良くなる」レベルで書かれている
- 数値・データの裏付けが少ない
- 経費根拠が不十分
これらは審査で大きなマイナスとなります。
行政書士に相談するメリット
- 採択率を左右する「書き方の型」を整えられる
- 事業計画の流れを客観的にチェック
- 経費の妥当性や根拠の整理もサポート
- 書類の抜け漏れや不備を防げる
「文章は書けるけど、これで正しいか不安」という方にも多いに役立ちます。
FAQ:よくある質問
Q1. 文章が苦手です。どうすればいいですか?
→ まず箇条書きで整理し、それを文章にしていくと書きやすくなります。
Q2. 審査員が読みやすい文章とは?
→ 結論→理由→具体例の順で書くと伝わりやすいです。
Q3. 見積書はどの程度必要ですか?
→ 原則すべて必要です。同一製品でも比較見積があるとより信頼性が高まります。
まとめ
補助金の申請書は、「課題 → 取り組み内容 → 効果 → 経費根拠」を軸に書くことで、読み手にとってわかりやすく、採択されやすい内容になります。
数値の根拠や明確な課題設定は特に重要で、これらが整うだけで採択率が大きく変わります。
