お悩み:売上が右肩下がり…それでも融資は可能?
売上が長期にわたって右肩下がり…
こうした状況で融資が通るのか不安に感じていませんか?
結論から言うと、売上が落ちていること自体が即「融資不可」になるわけではありません。
銀行が最も重視するのは、「返済できるか」「再建できる可能性があるか」です。
売上減少はリスクのサインですが、改善の筋道と返済可能性が説明できれば、融資につなげることは十分可能です。
この記事では、
✔ 売上右肩下がりが融資評価に与える影響
✔ 銀行が見る具体的なポイント
✔ 融資につなげるための実務的な改善策
✔ よくある失敗と回避策
を実務視点でわかりやすく解説します。
銀行は「売上そのもの」よりも何を評価しているか
銀行の融資評価で最も大切なのは、返済可能性(Cash Flow = 現金の流れ)が確保できるかです。
そのため、売上が下がっているかどうかだけを見て「売上が減少=融資不可」と判断するわけではありません。
銀行が実際に見る指標は次の通りです:
- キャッシュフロー(現金収支)の状態
- 返済原資としての余力
- 改善計画の根拠の具体性
- 債務者区分(正常先/要注意先/破綻懸念先 等)
- 担保・保証の有無・質
売上は大切な指標ですが、営業利益やキャッシュフローとの整合性がより重要です。
売上右肩下がりの原因を明確にする
売上が減少している事実だけではなく、その原因を正確に把握することが次の一手を考える土台になります。
よくある原因と銀行評価のポイント
① 市場環境の変化
例)顧客ニーズの変化、競合増加、景気後退
→ 評価ポイント
市場環境が客観的に示せるデータと、対応策(商品転換・販路拡大)があるか。
② 商品・サービスの魅力低下
例)旧来商品が飽和、価格競争に弱い
→ 評価ポイント
新商品計画や付加価値強化の具体策(見積・顧客ヒアリング・市場調査データ)があるか。
③ 経営内部の課題
例)在庫過多、欠品、納期遅延
→ 評価ポイント
オペレーション改善策・数値計画(改善後の歩留まり・リードタイム短縮)が整理されているか。
銀行が評価する「売上右肩下がり時の審査ポイント」
銀行は数字だけでなく、再建の可能性が説明できるかどうかを見ています。
✔ ① キャッシュフローが安定しているか
売上が減少しても、
- 売掛金の回収改善
- 支払サイトの延長交渉
- 在庫の圧縮
などで現金の流れをプラスにできる計画かどうかを評価します。
損益計算書だけでなく、資金繰り表(月次予測)を提出できることが重要です。
✔ ② 返済可能性の根拠があるか
銀行が最も重視するのは「返済可能性」です。
売上計画が弱い場合でも、次のような資料があると評価が変わります:
- 過去の受注残
- 契約更新予定
- 市場データ・成長指標
- 主要顧客の定量データ
こうした根拠があると、銀行は「将来のキャッシュイン」を予測しやすくなります。
✔ ③ 債務者区分の現状と改善可能性
銀行内部では債務者を次のように評価します:
- 正常先:返済余力あり
- 要注意先:売上は減少傾向だが改善余地あり
- 破綻懸念先:返済に支障が出ている可能性
- 実質破綻先:返済不能リスクが高い
- 破綻先:回収主体
売上が右肩下がりでも、返済可能性の根拠+改善計画の整合性があれば、債務者区分を改善・維持することが可能です。
売上右肩下がりでも融資につなげる実務戦略
① 数字の裏付けを伴う改善計画を作る
売上回復策を単に書くだけでは不十分です。
数値で裏付けがある計画を用意しましょう:
- 受注件数の回復計画(既存顧客との契約進捗資料)
- 単価改善の根拠(競合比較・市場調査データ)
- 販路拡大施策(商談記録・見積書)
② 売上分解モデルで改善ポイントを整理
売上は次のように分解できます:
売上 = 顧客数 × 客単価 × 購買頻度 × リピート率
この分解モデルを用いて、
「どこをどれだけ改善すれば売上が戻るのか」
を具体的に説明することで銀行評価が変わります。
③ キャッシュフロー中心の返済計画にする
銀行は利益計画だけでなく現金ベースの返済計画を重視します。
返済の余力がどの程度あるか、月次キャッシュフロー表で明示しましょう:
- 入金予測(月次)
- 支払スケジュール
- 借入返済額・利息
これにより、「売上が下がっても返済できる根拠」を示せます。
④ 担保・保証・信用保証制度の活用
売上回復計画に不確実性がある場合、担保や保証、信用保証制度(信用保証協会付き融資)の活用が評価を高めます。
担保・保証によって返済リスクが低減するため、銀行は審査を通しやすくなります。
売上右肩下がりでやりがちなNG
✖ ① 未来予想だけの売上計画
→ 根拠がない計画は銀行評価を下げる
改善策: 客観データ・契約・見積書を添える
✖ ② 資金繰りを無視した返済計画
→ 利益ベースだけでは不十分
改善策: 月次資金繰り表でキャッシュを見える化
✖ ③ 担保ありきの申請
→ 担保だけに頼ると評価が不安定
改善策: 返済可能性の根拠中心の計画
よくある質問
Q1.売上が下がってても融資は受けられますか?
→ はい。ただし、返済可能性の根拠と改善計画が必要です。
Q2.計画書に何を載せればいい?
→ 数値の裏付け(市場データ、受注実績、契約書)、キャッシュフロー表、改善施策のスケジュールです。
Q3.審査落ちしたときの再申請戦略は?
→ 落ちた理由を整理し、数字の根拠強化・リスクシナリオの明示を加えて再提出します。
専門家に相談するメリット
売上が落ちているときの融資相談は、単なる書類添削ではなく、
✔ 銀行評価の視点でのリスク整理
✔ キャッシュフロー設計
✔ 数値で根拠を示す改善計画
✔ 面談で評価される説明ポイント
といった実務的な支援が重要です。
専門家に相談することで、銀行評価を高めた融資提出資料が作成できます。
融資を進める前に一度整理しておきたい方は、融資申請サポートをご確認ください。
