お悩み:営業利益が赤字ってマズい?事業者が注意すべきポイント

 「営業利益が赤字になってしまったけど、これってそんなにマズいことなの?」
 中小企業や個人事業主の方から、こうしたご相談をよくいただきます。

 結論から言うと、営業利益が赤字(営業赤字)である状態は非常に危険です。
 放置してしまうと資金繰りが悪化し、いずれは債務超過・倒産に至るリスクもあります。
 本記事では、営業赤字の意味と原因、改善のために取るべき実践的な対策を、元金融機関勤務・行政書士の視点からわかりやすく解説します。


営業利益が赤字とは?その意味を正しく理解しよう

 営業利益とは、売上総利益(粗利益)から販売費および一般管理費(販管費)を差し引いた利益を指します。
 つまり、会社の本業でどれだけ稼げているかを示す数字です。

 営業利益が赤字ということは、

「本業で稼いだ利益よりも、経費のほうが多くかかっている」
という状態を意味します。

 言い換えると、営業活動をすればするほどお金が減っていくということ。
 これは経営の根幹を揺るがす深刻な状況です。


営業赤字のままだとどうなる?

 営業赤字が続いても、すぐに倒産するわけではありません。
 しかし、そのまま放置すると以下のような問題が確実に進行していきます。

  • 🔸 資金繰りが悪化し、借入金の返済が困難になる
  • 🔸 金融機関の信用が下がり、追加融資が難しくなる
  • 🔸 赤字決算が続き、いずれ債務超過に陥る
  • 🔸 社員の士気や取引先の信用が下がる

 特に金融機関は営業利益の赤字を重視します。
 「営業赤字=本業がうまくいっていない」と判断され、融資審査では厳しい対応を受けるケースがほとんどです。
 すでに融資を受けている場合は、「追加担保を求められる」などの条件見直しが入ることもあります。


営業赤字の原因と見直すべきポイント

 営業赤字の原因は大きく分けて以下の2つです。

  1. 売上の減少
    • 取引先の減少や競合の影響
    • 商品・サービスの価格設定ミス
    • 販売戦略や営業力の低下
  2. 経費の増加
    • 人件費・家賃・仕入価格などの上昇
    • 広告費や交際費などの過剰支出
    • 不採算部門の放置

 営業赤字を改善するには、

「売上を上げる」か「経費を下げる」
この2つしか方法はありません。

 ただし、どちらも簡単なことではありません。
 特に中小企業では、経営者だけで全ての問題を解決するのは困難です。
 その場合は、行政書士・中小企業診断士・税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

 👉 経費削減の具体的な方法については、
 「経費削減はどうすればいい?」の記事もあわせてご覧ください。


営業赤字でも融資や補助金は受けられる?

 実は、営業赤字でも融資や補助金を受けられるケースはあります。
 ポイントは、「今後の改善計画が明確であるかどうか」です。

  • 営業赤字の原因を具体的に分析している
  • 収益改善のための具体策を立てている
  • 経営改善計画書を作成している

 これらをしっかり準備すれば、金融機関も前向きに検討してくれる場合があります。
 また、補助金の申請では「現状の課題を明確にして改善策を提示すること」が重視されます。


奈良市・生駒市付近で営業赤字にお悩みの方へ

 営業赤字は、放っておけば取り返しのつかない事態を招きかねません。
 しかし、早めに手を打てば立て直しは十分可能です。

 当事務所では、奈良市・生駒市を中心に、

  • 経営改善計画書の作成支援
  • 金融機関との交渉サポート
  • 補助金・融資申請サポート

 などを通じて、中小企業や個人事業主の資金面・経営面を幅広くサポートしています。

 営業利益の赤字にお悩みでしたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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